極寒の中、部屋を締め出されてお金がないから駅で歌ってみた・・・

極寒の中、部屋を締め出されてお金がないから駅で歌ってみた・・・

ついにニューヨークの友人宅を締め出されてしまった。

締め出された理由は
喧嘩した訳でも居心地が悪くなった訳でもなく、
単純に家の中に鍵を忘れたからだ。

 

部屋を締め出された経緯

テッドの家は自室までに3つのドアがある。
道路に面したドア、リビングに入るドア、部屋のドア。

部屋以外の2つはドアを閉じた時点で鍵が掛かる。
つまりオートロックだ。

朝方寝ぼけながら、煙草を吸う為に外に出た。
そして戻ろうとするとあることに気づく。

鍵がない!

ポケットの中を探るとスマホとモバイルバッテリーと電車のカード、
そしてタバコとライターが入っていた。

鍵どころか財布もお金も持っていない。

 

失って初めて気付く大切さ

鍵がなくてがっかりだよ
現在は朝の5時30分。

ベルを押してテッドにドアを開けてもらう選択肢もあるが、
居候の分際で爆睡している友人を起こすのは気が引ける。

仕方が無いので近所の喫茶店へ行き、
外のベンチから喫茶店のWi-Fiに接続して時間をつぶす。

もちろん喫茶店は営業時間外だから誰もいない。
しかし外の気温は思っていたよりも寒く、
このままだと風邪をひくと思い電車に乗ることにした。

 

電車に乗りWi-Fiの使える主要な駅まで移動する。
ニューヨークの主要駅ではフリーWi-Fiが使えるのだ。

駅の中は外よりも断然暖かく、ベンチとネット環境もあるので申し分ない。

しかしなかなか暇だ。
暇になると人間あれやこれと要らないことを考え出す。
今回は喉の渇きと飢えが頭の中を巡る。

いつでも飲み食いできる状況ならこの時間に
喉が乾いたりお腹が空くことはない。

ないから欲しくなってしまう。出来ないからやりたくなってしまう。
人間の悪い習性だ。

 

リアル・アールピージー(RPG)

BAN
私は理性を持った人間だ。

心の中でこう呟き空腹に対して無心になるよう努める。
だがなかなか自分のマインドをコントロールするのは難しい。

仕方ないので駅構内をうろつき気を紛らわすことにした。
ニューヨークにも駅構内にキヨスクのような売店があり、
そこには飲み物や食べ物も売っている。

いやダメだ、やはり無意識ながらも思考が空腹感に支配されていた。

 

しばらく歩いているとベンチの上に何か置いてあることに気付く。
新聞の横に無造作に置かれたそれを見るとコインの様だ。

これはひょっとしたら夢で「しらべる」というコマンドを使えば、
いたるところからアイテムやお金が見つかるのか?

 

いやいやいや、ないない。
周りに人がいないことを確認してからコインを数えてみる。
1セント硬貨が39枚。39セント(約50円)分だ。

39セントではドリンクを買う事は出来ない。
どうにかしてこのお金を増やす方法はないだろうか。

 

はじめてのバスキング

BAN
圧倒的 閃きっ・・・!!

ざわ・・・ ざわ・・・ ざわ・・・  ざわ・・・
ざわ・・・ ざわ・・・ ざわ・・・ ざわ・・・

 

お金を稼ぐ方法として圧倒的閃きが降りてきた。

1.歌ってお金を稼ぐ
2.紙を買い、鶴を折ってそれを売る

まずは39セントをニット帽に入れて見せ金とする。
つまりすでに誰かお金を入れてくれていることをアピールする為だ。

「この人の歌声にはそれだけの価値がありますよ」と
無言のプレッシャーを通行人にかけることができる。

食べログのレビューと同じだ。
レビューがある店に行きたくなる心理を利用する。

 

準備は整った。
当然楽器なんて持っていないからアカペラで歌うしかない。

BAN
はじめてのバスキングはニューヨークの駅でアカペラでした。

いつか紅白歌合戦に出た時にこう言おう。
私の中ではここから一気に歌手デビューするというサクセスストーリーが丸見えだ。

 

聞いてください。
尾崎豊で「I LOVE YOU」

ニューヨークの雰囲気にビビりながらも腹から声を出す。
駅構内に自分の声が響き渡る。良い感じで反響する。

BAN
アイラ〜ブ〜 今だけは悲しいかお〜♪

私の存在を全否定するかの様に足早に去っていく人人人。

中には私のことを見てくる人もいるが
汚い物を見るような目で私を睨みつける。

拍手はいらないからせめてコインくれよ!

数人が目の前を通っていったが多くの人が無反応でたまに拒否反応。
ニューヨーカーは実に冷たい。

こんなにも可愛らしい日本人が頑張って歌っているというのに
コインの一枚も入れてくれないなんてみんな給料日前なのか?
それとも昨日カジノで大損したのか?

反応が悪すぎるので尾崎をワンコーラスで諦めて次の曲を歌う。

 

聞いてください。
イルカで「なごり雪」

ここはニューヨークだ。
日本語が通用しないのはもう分かっている。

でも気持ちは言語じゃないんだ、
歌にのせて私の思いがみんなの心に通じる事はできるはずだ。

BAN
なご〜り〜ゆき〜も 降る〜とき〜をし〜り〜♪

目の前の人があからさまに私を避けて通った。

どう考えても横切った方が近いのにわざわざ遠回りをしてまで近づこうとしない。

イルカはサビの部分だけ歌い自分から止めた。

 

全然ダメだ。
このままじゃ100年かかってもドリンクを買う事が出来ない。

ダンボールに「I don’t have money, help me.(金ないんで助けてください)」って書いて
地べたに座り込んでる方が歌うより早く金が集まる気がする。

何なら歌ったせいで余計に喉が渇いた。

 

時計を見ると8時を少し回っていたので、
39セントは駅で寝ていたホームレスに寄付して帰宅する。

どんな状況に置かれても考え方次第で楽しめる。

 

次回、日本人の好感度アップ作戦!ニューヨークで老若男女に鶴くばる。お楽しみに!



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