学生ではないけどベネズエラの無料学食を食べに行ってみた

学生ではないけどベネズエラの無料学食を食べに行ってみた

久しぶりに何も予定の無い日だったので一人で電車に乗ってぶらり途中下車の旅でもしようかと考えていたらマルコから「やぁ!元気?俺たち今ホテルに向かってるよ!ホテルにいるの?」
と挨拶と共に拉致りに行くよ的な文章が送られて来た。

『元気だよ、ありがとう。ホテルにいるけど何分後に来るの?』と聞くと。
「10分後」と準備の時間すらない。

急いでシャワーを浴びて15分後にホテルのラウンジに降りるとマルコ、ケニア、オーディンがラウンジに腰掛けていた。
『で、どこ行くの?』と聞くと「今から無料の学食を食べにいこう」と誘って来た。

ベネズエラの国立学生は学生専用食堂にて無料で食事をする事が出来る。
学生専用だが無料なので長蛇の列が出来ている。
列に並びながらオディンとケニアが「BAN学生証無いけど食べれるの?」と心配しているとマルコが「大丈夫、きっとなんとかするから」と不敵な笑みを浮かべる。

「BAN食べれなかったら俺がマルコを殴るからね」とオーディンが言い、「BAN食べれなかったら私がマルコを殺すからね」とケニアが言ってくれた。
ただ正直食事よりも中の状況が見たかった私は『食べれなくても問題ないよ』と列に並び続けた。

列はどんどん進み私たちの番になった時、案の定入り口で「学生証無いの?」と警備員に止められた。
そこでマルコのいつもの説明「彼はBANだよ。日本人でスペイン語喋れないから英語でお願いね」と。
警備員も馬鹿ではないので「いやいや、ここは学生が食事をする所だから」と断ろうとすると、すかさずマルコ「ううん、彼は中に入るだけで食事しないからいれて」的な事をスペイン語で喋っていた。
警備員も渋々「じゃあパスポート見せて」と言い、私がパスポートのコピーを提示すると。
「ベネズエラにようこそ」と笑顔で中に入れてくれた。

しかし問題はこの先だ。中に入った後に更に受付がありそこで再度学生証を提示しフードチケットと交換しなければならないのだ。
ケニアとオディンが心配そうに見守っているとここでもマルコが大活躍。
「チケットもう一枚頂戴」的な事を受付の女性に言い、見事2枚のチケットを手に入れた。

ケニア曰く「私も以前2枚頂戴って言った事あるけどもらえなかった、マルコは見た目お腹空いてそうな風貌だからもらえるんだよね」と。
それに対してマルコは「何回も2枚もらってるけど1度も理由とか尋ねられた事無いよ、2枚頂戴って言うといつも2枚もらえる」との事。

チケットを奥の交換所で食事に代えてもらい、大勢の学生がいる食堂で食べる。

メニューは1種類でジュースは何種類かあるが指定は出来ない。タイミングによって出てくるジュースの種類が違う。

ベネズエラ学食内容
この日は主食が芋(見た目はサツマイモだが甘くない)とチキンのピリ辛炒めとスープとみかんとジュースだった。

照れるマルコといい笑顔のオーディン
食事が終わるとマルコが誰かに電話している。そして「今から友達の家でX-BOXやるけど来る?」と誘われる。
答えは当然YES。

ケニアはその友達と仲が悪いらしく家に帰り、オディンも昨晩はマルコに家に泊まったので一度家に戻りシャワーを浴びて着替えてくるとの事。
その後友達と合流して一度マルコの家に。その友達は英語が喋れるのでいくつか日本についての質問をされたり逆に返したり。
聞いた話によるとベネズエラの医療費負担は2割らしく日本の様な国民健康保険の制度は無いそうだ。
つまり病院に行けば誰しもが2割の負担で治療を受けられる。ただし昨今は薬等が不足しており注射をしてもらうのにも薬屋などで手に入れて自分で持っていかなければいけないとの事。
なので「ベネズエラでは病気や怪我をしないようにね」とアドバイスされた。
また国民の平均生涯年収は数百万円程度で『日本では月にそれくらい稼ぐ人もいるよ』と伝えると、何とも言えない表情をしていた。

そんな話をしているとマルコが「そろそろX-BOXやりに行く?」と提案して来たが、その友達は「え?うち今計画停電のエリアで4時から7時過ぎまで電気使えないよ」と説明される。時計の針は3時30分を指している。
どうやらマルコの家に長居し過ぎてしまったらしい。
諦めてマルコの家でダラダラしているとオーディンが到着。
あまりに遅かったので何をしていたかマルコが聞くと「うちに迎えに来ると思っていた」とオーディン。
この辺の緩さが日本人との違いだろう。

結局その後もマルコの家でダラダラして6時くらいに移動を始めた。
あれ?計画停電7時くらいまでって言ってなかったか?と思いながら後をついて行くと学生のカードや教科書を販売している場所に着いた。
そこにも学食があり今から夕飯を食べるとの事。
学生でも何でも無い私が再度無料の学食を食べるのは申し訳ない気持ちになったが好意に甘える事にした。

ここでは警備員に何も言われなかったので、サササと奥の方に行くと受付のおじさんが日本人の顔を見せろと言ってきたらしく再度入り口付近に戻る。
笑顔で「hola」と挨拶すると何も言わずにカードをくれた。きっと私のスマイルが素敵だったからカードをくれたのだと思う。
さっきのカードもそうだが、ここのカードもかなり雑な作りだ。

ポテトと薄いハンバーグとスープとみかんとパイナップルジュース。美味しい。
ここの食堂はスプーンやフォークが無いらしく自宅から持ってくるか、手で食べないといけないらしい。
来る事を知らなかった私は何も持っていなかったがマルコが私の分のスプーンを持って来てくれていたので手で食べずにすむ。
食事を食べ終わるとマルコが「じゃあ、次に行こうか」と言い出す。
何の事かと思ったら別の食堂で再度食事をしようと言う事らしい。
学食が3カ所ある事は先にも述べたがそのうち2つの場所はコンピューターで使用者リストが共有されているが1つの場所は全く別のシステムらしく昼食時、夕食時とそれぞれ2回ずつ最大4回ご飯を食べる事が出来るらしい。

流石に3回目の食事は申し訳なさ過ぎて断り、みんなが食べるのを見守っていた。
するとマルコの友人が「日本人はなんでラストネームが1つだけなの?」と聞いてきた。
『なんでと言われても理由は知らないが基本的には父方の性だけだよ。みんなは父方と母方の姓が付いてるの?』と聞くと「当然」と言われる。
更にミドルネームも付くので基本的には4つの名前を持つ事になる。

日本人で例えると【武雄(ファースト) 健二(ミドル) 山田(父方の姓) 伊藤(母方の姓)】みたいな感じだろう。
稀に片親だけのラストネームの人もいるらしいが、結婚する前に産んだりしない限りはないらしい。

『ミドルネームは誰が付けるの?』と聞くとマルコは「うちの場合は近所のおじさん」と言っていた。

ファーストネームは基本的に両親が決めるが、ミドルネームは重要度が低いらしく親戚の人が付ける場合もある。
またミドルネームはいくつ付けても良いらしいく2つのミドルネームがある人もベネズエラでは珍しくない。
オーディンは「ピカソのミドルネームはいっぱいあるんだよ」とうんちくを披露してくれたが、それは私もトリビアの泉で知っていた。

ミドルネームをいくつ付けてもいいと聞くと、真っ先に落語の寿限無が思い浮かんだ。
名前の概念がやはり日本と違っていて父親と息子が同じ名前なんて事は良くある事で、その場合は大抵祖父も同じ名前らしい。
家では父親がファーストネーム、息子がファーストネームとミドルネームで呼ばれるとの事。

オーディンもマルコのお兄さんも父親と同じ名前らしいので本当にざらにあるのだと思う。
ここで一つ疑問が生まれた。父親と息子の場合は息子がミドルネーム付きで呼ばれるのは分かるが友人関係ではどうなのだろう?と。
『もしここにいる4人がマルコだったらなんて呼び合うの?』と聞いたら「全員マルコだよ」と思いがけない返事が返って来た。
『え?ミドルネームとか付けない?』と聞くと「うん、ファーストネームのみ」『それって混乱しない?』「時々混乱するけど大した問題じゃない」と言われる。
確かに大した問題じゃない。

この辺のこだわらなさが大事だなと、ベネズエラの学食でベネズエラ人の懐の深さを体感した。



ブログランキングに参加してます。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ
にほんブログ村
応援のワンクリックお願いします。


See you again.

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で