ハイパーインフレーションが起きているベネズエラのリアルな生活

ハイパーインフレーションが起きているベネズエラのリアルな生活

マドゥロダイエット

ベネズエラでは凄まじいインフレが起きている。

半年前に比べ物価は約2倍に跳ね上がり、ニュース等で報道される様に多くの人が窮困している。

地域によっては強奪や強盗などが多発している都市もあるが、私が住んでいるメリダは比較的穏やかだ。

それでも彼女が働いている病院では先週だけで銃で撃たれた人が2人、ナイフで刺された人が3人運ばれてきた。

一般的なベネズエラ人はどのようにして生活しているか聞いた所、「働き手を増やす」「海外にいる親族から援助を受ける」「私物を売る」などして何とか食いつないでいるのが現状だ。

ベネズエラではかなり遠縁の親族まで面倒をみるので、5親等以内に稼げている親族がいれば生き永らえることはできる。

しかし先の見えない不安(ストレス)と栄養不足により多くのベネズエラ人が体重を落としている。

この事をベネズエラ人は皮肉を込めて「マドゥロダイエット」呼ぶ。
※マドゥロはベネズエラの大統領の名前。

物価とボリバルの価値

半年前に比べ物価は2倍(インフレ率100%)になっている。

しかしスーパーなどで売られている物に関しては半年前よりも充実している。

そして新規で開店した店も多々ある。

インフレが酷いのに何が起きているのか不思議に思うかもしれない。

しかし理由は簡単で、インフレ率よりもベネズエラ通貨であるボリバルの価値がそれ以上に下がっているからだ。

半年前は1ドル1,000ボリバルだったのが、今は1ドル3,000ボリバル。

つまり物価は2倍に上がったが、外貨の価値が3倍に上がっているので外貨換算だとデフレが発生している。

本気の窮困

以前は闇両替で直接ボリバル紙幣を手にしていたが、最近は高い銀行口座への入金に変えた。

理由としては闇両替のレートが1割ほど優遇されるからだ。

当然私はベネズエラの口座を持っていないので、彼女の口座に両替したボリバルが入金される。

通常は銀行の窓口に行き引き出すが最近は彼女が忙しく、窓口が開いている時間に銀行に行けなかった。

仕方なくATMを使ってお金を引き出すが1日の引き出し限度額が6,000ボリバル(約200円)。

私たちが泊まっているホテルの支払いも6,000ボリバル(約200円)。

泊まっていたホテルではカードの使用が出来ない為、毎日引き出してそれで支払いをしていた。

ジリジリと目減りしていく現金に不安を感じながらも、口座には大量のボリバルがあったので楽観的だった。

そしてあくる日、やっと彼女の時間が出来たので銀行の窓口に行くと衝撃な事を言わてしまう。

 

銀行員
最近金遣い荒いからちょっと調べるね。今日から月曜まではカード使えません。

 

非常な宣告を金曜の昼に言い渡された。

今まで彼女の口座で大金の動きがなかったが、いきなり数十万の入金と万単位の支払いが続いているので不審に思われた。

窓口で最大額の30,000ボリバル(約1,000円)を引き出せたがホテル代を考えると心許ない。

本来であればお気に入りのレストランに行く予定だったのですが、現金も少なくカードも使えないので近場の激安レストランで4,300ボリバル(約150円)のハンバーガー2つとドリンクのセットを頼む事にした。

 

BAN
俺たち貧乏だね。
ケニア
そんな事無いよ。

 

弱気な事を言ったら、あっさり否定された。

しかし数分後。

 

ケニア
てか貧乏だね。
BAN
いや、大丈夫でしょ。

 

今度は私が否定をした。

食事を食べ終え、二人で真剣に考えるとやっぱり貧乏だった。

今卸したお金が30,000ボリバルで手持ちが2,000ボリバル。

今食べているハンバーガーセットが4,300ボリバル。

支払いを済ませたら27,800ボリバルしか残らない。

そしてホテル代が6,000×3日で18,000ボリバルなので、残金9,800ボリバル(約300円)が今晩と土日の2日分の食費だ。

普段の食事は1食10,000から20,000ボリバル(約300〜700円)使っている。

7食で9,800ボリバルなんて無理ゲーだ。

しかし彼女の寮には幸い多少の食糧がある。

 

BAN
君は寮でご飯食べればいいよ。俺はタバコ吸ってれば腹減らないから2日くらいなら問題ない。
ケニア
私たちには計画性が欠けてるのよ。献立考えるから待って。

 

そう言って紙とペンを取り出す。

 

ケニア
今晩はフルーツ、土曜の朝はパンケーキ、お昼はパスタ、夜はフルーツ、日曜の朝はフルーツ、昼は野菜とご飯、夜はハンバーガー。必要な食材を買い足して8,000ボリバル(約300円)で収まるわ。

 

紙に何を買えばいいのか、予算はどのくらいかを書いて説明してくれた。

出来る子だ。

奥の手

実はもう一つだけ極貧生活から脱出する方法がある。

それは今持っているドルを両替して現金でボリバルを手に入れればいい。

しかしベネズエラ政府は今出回っている最高額の100ボリバル紙幣を「2月20日以降、使用不可とする」と言っている。

なのでこのタイミングで両替すると、その現金が大量の紙くずになってしまうリスクがある。

 

実は昨年末、ベネズエラ政府は新紙幣を発行して「72時間後に100ボリバル紙幣を使用不可とする」と発表した。

しかし新紙幣は全く出回っておらず、多くの人が反発しデモや強盗が多発した。

その後「1月2日までは100ボリバル紙幣を使える」と発表。

そして1月2日になっても新紙幣は一切出回っておらず「1月20日まで100ボリバル紙幣を使える」と再度改める。

1月20日にやっと都市部のごく一部の人が新紙幣を入手し始め「2月20日まで100ボリバル紙幣を使える」と訂正。

しかし2月になった今でも私が住むメリダでは、一番額面の小さな500ボリバル紙幣を極稀に見かける程度だ。

なので2月20日で100ボリバルが使用不能になるのか懐疑的だが、万が一があり得るので現金への両替は奥の手だ。

2017年2月



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