ベネズエラで豪遊するつもりが何故か野宿する事になった

ベネズエラで豪遊するつもりが何故か野宿する事になった

メデジンからククタへ移動

コロンビアのククタからなら陸路でベネズエラに入国出来ると聞き、メデジンから14時間バスに乗りククタに移動した。

ククタのバスターミナルを降りるとおじさん達が「ベネズエラ、ベネズエラ」と叫んでいる。

バスから降りて観察していると、ベネズエラとの国境行きのタクシーと両替屋が混在している事が分かる。

コロンビアペソとベネズエラの通貨ボリバルを両替してもらう。

当初50,000COPの両替を考えていたがあまりレートが良くない感じがしたので、メリダまでの移動費を確認する。

「2,000ボリバル程度」と言われたので、10,000COP分だけ両替してもらう。

そうして3,350ボリバルを手に入れた。

ちなみにドルは1ドル780ボリバルだったので両替はしなかった。

タクシーに乗り込みベネズエラとの国境に移動する。

 

出国スタンプと入国スタンプ

タクシー代は15,000COPと言われたが値切っると13,000COPになった。

イミグレーションに行き、コロンビアの出国スタンプをもらう。

特に問題なく出国スタンプを押してもらえた。

国境をみるとマイカオの時と違い厳重な警備はなさそうだ。

無事に通過出来るのだろうか。

他の通行人に紛れ国境の橋を渡ると検問に着く、メインのバックバックを見せろと言われたのでパンパンに詰まったバックを開ける。

特に問題が無いと判断したのか、ちょっと中を覗き込んだだけで厳しい荷物検査を受けずに通過。

そして遂に悲願のベネズエラに入国に成功した。

その後更に歩いていくとまた検問らしい場所があり、そこでは空港の荷物検査と同じ様な機械で荷物をチェックされる。

今度はサブバックの中を見せろと言われサブバックを開ける。

サブバックの中には約800ドル分隠していたが、あまり細かく確認せずに通って良いと言われる。

ククタからベネズエラへ陸路入国する際は橋を渡った場所に入国スタンプを押してもらえる場所は無く、街の中にベネズエラの入国スタンプや出国スタンプを押す場所がある。

事前にその情報を確認していたので無事に入国スタンプを押してもらえる場所に到着。

その施設では入国の際必要な書類は用意されておらず「向かいの店で買え」と言われる。

向かいの店に行きパスポートを見せる。

 

BAN
ベネズエラに今日入ったんだけど。
おばちゃんA
横の店だよ。

 

横の店に行きパスポートを見せる。

 

BAN
ベネズエラに今日入ったんだけど。
おばちゃんB
あいよ。

 

こうしてパスポートのコピーを2枚とってくれた。80ボリバル(8セント)。

パスポートのコピーを持って列に戻ると、並んでいた人に「それじゃないよ」と言われる。

再度コピー屋に戻理、机の上にある紙を指差す。

 

BAN
それください。
おばちゃんB
横の店だよ。

 

最初のお店に戻る。

 

BAN
紙ください。
おばちゃんA
40ボリビア(4セント)ね。

 

紙はスペイン語と英語で書かれており、わかる部分だけ記入して残りは空欄で窓口に提出する。

そして一切会話をする事無く入国スタンプを無事に押してもらえた。

入国スタンプをもらえたことに安堵して近くのローカルレストランでオレンジジュース200ボリビア(20セント)を頼む。

 

レストランスタッフ
中国人か?
BAN
日本人だよ。
レストランスタッフ
なぜ日本人は礼儀が正しく、中国人は横柄なんだ?

 

そんな事を聞かれるが、スペイン語はほぼ喋られないので愛想笑いで切り抜ける。

バスターミナル

ベネズエラ側の国境の街サンアントニオのバスターミナルへ。

しかしターミナルのバス会社は大抵シャッターが閉まっていた。

日曜かと思ったが時計を見るとどうやら月曜らしい。

 

BAN
メリダに行きたいんですが。
女性
直接メリダ行きは出てないから一度サンクリストバルに行ってから乗り換えるといいわ。

 

そうしてサンアントニオからサンクリストバル行きのバスに乗り込む。

バス代220ボリビア(22セント)

 

ベネズエラの検問

移動して30分ほどすると警官が乗込んできた。

これが噂の検問ってやつかと思いながらパスポートを見せると普通にスルー。

あれ?意外に簡単なんやなと思うと更に数分進んだ場所に更にガッツリ検問する場所があり、そこではランダムに人がピックアップされ手荷物検査を受けている。

手荷物(サブバック)の中に800ドル隠しているので、ピックアップされない事を祈るがバスの中でアジア人は私一人祈り通じず見事に荷物もって外に出ろと言われる。

更に何故かパスポートも返してくれない。

やはりアジア人はカモだと思っているのかと思いながら外に出ると荷物検査は長蛇の列。

あまりにも待ち時間が長そうなので『タバコ吸っていい?』とジェスチャーで聞くも「ダメ」のジェスチャーを返される。

そしてバスがいきなり走り出してしまう。

慌てて叫ぶ。

 

BAN
荷物がトランクに入ってるんだけど!

走って追いかけると、検問の人から半笑いで「そこら辺に止まるから安心しな」と言われる。

荷物検査は先ほど受けたものと違いかなり細かく調べられている。

 

BAN
これはヤバい、800ドルバレるんちゃうか

 

とドキドキしていると、検問の人が私のパスポートを持ちながら「こっちに来い」のジェスチャー。

 

ベネズエラ軍人
スペイン語喋れるか?
BAN
英語しか無理。

 

そしてお互い中途半端な英語で会話。

 

軍人
何でお前色んな国行ってんだよ。カナダとかメキシコとか。

BAN
世界一周してるからだよ。フィリピンとアメリカとキューバもあるよ。

軍人
ボリビアとエクアドルと。

BAN
え?エクアドル行ってないよ。

軍人
スタンプ押してあるんだけど。

BAN
あ、通過した。

軍人
ベネズエラではどこ行くんだ?

BAN
メリダで日本人の友達が待っている(嘘)

軍人
その後は?

BAN
決めてない。

no name
メリダに何しにいくんだ。

BAN
スペイン語勉強しようと思ってね。

no name
ふーん、じゃあ行っていいや。

 

パスポートのスタンプが気になっただけらしく、荷物検査はされずに済んだ。

バスに戻ると私のことを日本人だと大抵の乗客が知っており、「大丈夫だった?」「ドルは盗まれなかった?」とスペイン語や英語で話しかけられる。

色んな国に行ってるから怪しまれただけだよと答え、色んな国の出入国スタンプを見せて少し雑談する。

その後ランダムにピックアップされた他の乗客も戻って来てバスは再度走り出す。

それから特に検問等は無く、3時間程度でサンクリストバルに到着。

トイレに駆け込みドルをサブバックから別の場所に移動。

そしてメリダ行きのバスに乗込もうとすると既に乗客がいっぱいで次のバスに乗ってくれと言われる。

メリダ行きのバスは5:30am 8:30am 11:30am 2:30pm 5:30pmと3時間置きに出ている。

私が乗り過ごしたのは2:30pmの便だったので5:30pmのバスを待つことにした。

バス自体は3時過ぎには到着して行き先もMeridaと表記されていた。

手持ちのボリバルが2,000ちょっとしかなくなっていたのでコロンビアペソをするも、ここではコロンビアペソの需要がなく「ククタじゃないと両替出来ない」と言われる。

バス代がいくらかかるか分からないので飲まず喰わずで我慢していたがバスは乗客を乗せる気配がない。

5時頃になりメリダ行きのバス会社の人に聞いてみる。

 

BAN
次のメリダ行きはいつ出るの?
バス受付
今日はもう出ないね。明日だよ。

 

時刻表の意味!!

仕方が無いのでバス代を確かめると、800ボリバル(80セント)と言われる。

 

ベネズエラの選択肢

そこら辺のお店で適当な食事をして、残金1,500ボリバル(1ドル50セント)。

ここで選択肢はいくつかあった。

1.近くのホテル

2.サンアントニオに戻り両替してホテル

3.タクシーで一気にメリダまで移動

4.野宿

しかし色々と面倒だ。

ここでホテルに止まるとメリダまでのバス代が払えない。

サンアントニオに戻れば両替も出来るが、
アーミーのドルチェックをくぐり抜けたのにまた戻って、
再度チェックをされるのかと思うと気が重い。

一気にメリダに行くのもありだと思い、その辺のタクシードライバーにメリダまでいくらか確認すると50ドルと言われる。

割高だ。

バスなら8セントで行けるのに50ドルをここで払うのはなんだか気に入らない。

そして私は決める。

人のまばらなバスターミナル

比較的人も多いしバスターミナルなら安全だろうし、なにより楽しそうという理由で野宿を選ぶ。

しかしこの考えは2時間もしないうちに間違いだったと気付く。

夕方の7時頃にも関わらず人はどんどん減って行き辺りは暗くなる。

携帯やPCを出すのは危ないので暇つぶし出来ず、本を読むのも折り紙を折るのも飽きてしまい時間の経過が遅い。

夜も遅くなり本気でヤバい空気が漂って来たので、サンアントニオに戻ろうとするがすでに最終バスは出てしまっていた。

マラカイボ行きのバスを見つけるも1,700ボリバル(1ドル70セント)で乗れない。

バスの客引きに「メリダの手前の街行きならあるからそこからタクシーで行けばええやん」と言われるが生憎手持ちのボリバルが無さ過ぎてその選択肢は無い。

『その街に両替はあるのか?』と尋ねると「うんうん」と言われるが、絶対英語分かってないし海外特有の生返事な気がして誘いを断る。

夜の10時、辺りは真っ暗になり昼間の賑やかな光景からは想像できない暗闇に支配される。

そして何故か野良犬に懐かれる。

 

ベネズエラの野良犬
最初はお手を教え数回の反復で出来たので褒めていたのだが、この野良犬あまりに臭い。そして汚い。絶対ダニがいる。

最初に褒めたのが行けなかったのかその後も度々近づいて来て終いには顔を舐めようとしてくる。

優しくする事の難しさをベネズエラの野宿で学んだ。

 

ベンチで仮眠

夜の11時半を過ぎた頃、強力な眠気に襲われ近くのベンチで仮眠をとる事にした。

ほとんどのベンチをホームレスが寝床として使っている。

今日は私もホームレスだ。

バックパックとサブバックを南京錠でロックして一番隅のベンチに寝そべる。

ホームレスは時々起きて雑談したりシケモクを吸ったりしている。

ここはベネズエラいくらバスターミナルの中とはいえ危険な事に違いないと深い眠りにはつけず浅い眠りと狸寝入りを繰り返しながら朝の2時頃までベンチで過ごす。

更にベンチ周辺には蚊かノミが居るらしく手足がかゆくなって来たのでまた元の場所に行き残り3時間待つ事を決意する。

元の場所に戻ると黒人で吃音のあるホームレスが話しかけてきた。

 

BAN
スペイン語わかりません。

 

常套句で逃げようとする。

しかし黒人のホームレスは英語を喋ることができた。

 

ホームレス
俺英語ちょっと分かるよ。これからどこ行くんだ?
BAN
メリダだよ。
ホームレス
メリダはいい場所だ。それ以外の街はクレイジーだから気をつけろ。銃で脅されたり、物をひったくられるからな。

 

ちょっと頭のおかしいそのホームレスとしばらく話をしていると、英語ちょっとしか出来ないという割にかなり流暢にコミュニケーションがとれている事に気付く。

裸足でバスターミナルをウロウロしていた黒人のホームレスだが、実は元々頭が良かったんじゃないかと気付く。

ホームレスにタバコをあげるとさっきの野良犬同様に懐き、事ある毎に話しかけてくる様になった。

水やジュースをくれたり(念の為飲まなかったが)、昔のベネズエラ通貨をくれたり、持ち物の中から子供の写真を見せてくれたりした。

パスポートも見せてくれてコロンビア人だけど今はベネズエラに居る事など説明してくれた。

さっき折った鶴をその辺に飾っているとまた話しかけてきた。

 

ホームレス
これお前が作ったのか?
BAN
そうだよ。
ホームレス
どうやってこんなの作るんだ!?

 

折り紙を渡して鶴の折り方を教えるが、難し過ぎて無理だと諦め私が折った鶴を大事そうに自分のノートに仕舞った。

コロンビアでは徴兵制度があり18歳の男性は戦場にいかされるらしい。

富裕層の子供はその徴兵をお金で解決出来るが貧しい家では徴兵される。

私の勝手な想像だがこのコロンビア人はきっと戦場に行き心が傷付き病んでしまったんじゃないかと思った。

その後も「子供はいるのか?妻は?彼女は?」とか色んな質問をして来たり、ボロボロの靴のブランドを自慢されたり、その靴の中敷をダンボールで作ったり、いきなり走り出してその後を犬達が追いかけたり、ちょっと服を持っててくれと預かると鞄から銃を取り出して急いで自分のパーカーのポケットに隠したりしていた。

『それダメなやつじゃん』と指摘するとニヘヘと笑い「俺の銃はこの気の棒だから大丈夫」と訳の分からない言い訳をしていた。

ボロボロの化粧ポーチを渡してきて『何これ?』と尋ねると中を見せてくれて大量の怪しい薬が出てきて刺激的な夜を過ごした。

しばらくすると少し真剣な顔でこう聞かれた。

 

ホームレス
金欲しいか?
BAN
金はいらないけど両替所が欲しい。

 

切実にボリバルに両替したかったからこう答えると大爆笑していた。

もしもあの時『欲しい』と答えたら危ない仕事にでも誘われていたのだろうか。

朝の5時頃バスが来たので、最後にお互い自己紹介をして互いの名前をお互いの手のひらにボールペンで書きあった。

その優しい狂ったコロンビア人のホームレスはERVIN(エルヴィン)と言う名前だった。

きっと彼は今日もサンクリストバルのバスターミナルで裸足で歩きながら、大声でツバを飛ばしながら色んな人に話しかけ一人で大爆笑をしている事だろう。

 

次回、ドルを奪われても心だけは奪われない絶対に。お楽しみに!



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